エピソード3: コカ・コーラよりもマテ茶が飲みたいの!~世界一周バックパック旅〜 | 特派員は見た!

「忘れ物はない?お財布、携帯、マテ茶にポット!」え?ちょっと待って、マテ茶?ていうかポット?!そんな会話が繰り広げられているであろう南米での半端のないマテ茶事情をご紹介します。


氷河に覆われた南極に最も近い地域「パタゴニア」。そこで目にしたものは正体不明の飲み物。背が縮こまった徳利のような、丸底に首がきゅっとなったカップにいっぱいに盛られた葉っぱのようなもの。ストローがささっていて、そこから何かを飲んでいるようです。え?葉っぱしか入ってないように見えるけどどうやって何を飲んでいるの?気になって仕方がありません。


宿の受付の兄ちゃん、イミグレーションデスクの姉ちゃん、大工のおっさん達にバスの運転手さん、みんなこのカップとポットを持っています。しかも寒いパタゴニア地域だけかと思いきや、沖縄と同程度の緯度にある常夏のイグアスの滝でも、ばーちゃんじーちゃん、家族連れ、若いカップル、みんな持っています。そこはペットボトルの水とかコーラじゃないの?!ポットの中身はお湯ですよ?!日本のおばあちゃんちにあるような大きいサイズですよ?!


葉っぱの入ったカップにポットからお湯を何度も注ぎ足して、みんなで1つのカップを代わる代わるシェアして飲んでいるようです。間接キッスとか考えないのね、とそこにもツッコミを入れたくなる。


思い切って、宿の受付の兄ちゃんに拙いスペイン語で聞いてみました。「ソレ何デスカ?飲ンデミタイデス」

「マテだよ~。砂糖を入れても美味しいよ~。飲んでみなよ~」


あぁ。マテ茶ね。知ってる知ってる。飲んだことある。健康にいいって日本でも有名。どれどれ?はい。今日会った兄ちゃんと間接キッスしてしまいました。


苦っっつ!!


日本茶の5倍は渋くしたような。抹茶により似たような。しかも葉っぱも一緒に吸い込んじゃうし!思いっきり苦さを表した表情でGracious!とカップを速攻返しました。


マテ茶はミネラル豊富で「飲む野菜」と言われています。お肉中心の南米の食文化の中で、マテ茶が栄養のバランスを保っているようです。日本も同じようにお茶文化がありますが、最近、あまり飲んでいないような気がします。小さい頃、急須でお茶を入れて、食後に茶碗で飲むお茶は日常だったのに。


昔から地域に根差した飲食文化は「美味しい」だけではなく、その地域に合った効能や理由があるんだと思います。日本に帰ったら、急須に入れて美味しい日本茶を飲もう、と思いました。


写真左:バスチケット売り場のおばちゃんのマテ茶。「お湯でしょ?暑くないの?」と聞いたら「暑いよ」って。

写真中央:ストローの先はスプーンのように広がった筒になっていて、小さい穴が。ここからお茶だけを吸い出す。

写真右:マテ茶の茶葉。スーパーで安く売られている。

シブヤ大学 週末アジア旅倶楽部

シブヤ大学は「まちはキャンパス」をコンセプトに、街のいろいろな場所で、あらゆるテーマの授業を行ってきました。2015年1月にスタートしたシブヤ大学の公認サークル「週末アジア旅倶楽部」は、日本を含めた世界の国々を大学のキャンパスに見立てて、旅好きのメンバーが「旅」や「世界各国の文化(アジア以外も!)」をテーマにした様々なイベントを自分達で企画・開催しながら、旅人感覚のライフスタイル楽しんでいます!